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田坂耳鼻咽喉科
〒654-0103
神戸市須磨区
  白川台6-23-2

Tel 078-793-6872
www.tasaka-ent.com




耳の病気



ここでは、耳の症状と病気の簡単な解説をしていますが、あくまで私見であり、病気には様々な側面があって、医師一人一人にはまた独自の経験と知識に裏打ちされた様々な対応や治療のやり方があります。かかりつけの先生とよく相談されることをお勧めいたします。


症状と病気

    耳閉感 (耳がつまったような、膜がはったような感じ)


 耳掃除中に急に痛みもなく、ぽんと生じたとしたら、まずは耳垢を押し込んだことによる耳垢栓塞でしょう。 耳が突然聞こえにくくなって,同時に起こったとしたら突発性難聴の可能性が高い 風邪をひいていて鼻水が多いような時に飛行機に乗ったり、気圧の変化に身をさらしたときに急におこって持続すれば、耳と鼻やのどをつなぐ耳管がむくんでうまく働かない耳管狭窄症 難聴は感じないが突然起こって数日続いているとしたら低音障害型感音性難聴が考えられます。 難聴の程度が軽いときは、自耳閉感のみですが、程度が重くなると、低音の耳鳴り(モーターのうなるような音とか、ボーとした音)を感じたり、会話音の中でも低いぼそぼそと話す言葉が聞きにくく感じられます。 急性中耳炎のごく初期にも生じますし、耳にボールが当たったり,叩かれたりして生じれば、鼓膜が破れている(鼓膜穿孔)こともよくあります。 鼓膜の奥に液体がたまる滲出性中耳炎ではこれが主症状ですが、10歳以上でなければ、すぐに慣れてしまい、訴えることはまれです。 成人はもちろんつまった感じが強く仕事に支障を来すほどですが成人の罹患頻度は少ない病気です 他にもいろんな病気が考えられますが、耳垢以外の疾患では、難聴などはなるべく早期の治療開始が必要です。 そのうち治るだろうとたかをくくらずに、なるべく早くに専門医に相談してください。

    耳痛 (耳あるいは、耳周囲の痛み)

 耳の奥で鈍い痛みが数十分続くようならまず急性中耳炎が考えられます。 急性中耳炎の原因はほとんどの場合、風邪ですのでその場合はご注意を。 耳を引っ張ったり触ったりしたときに痛みが増強するようなら外耳道炎。 入り口付近なら耳せつ(おでき)で耳掃除の習慣のある方に多い。 つばを飲んだり、ものを食べたりしたときにずきんとくる耳痛はのどの痛みが舌咽神経に沿って耳に放散していることがよくあります。 幼児で耳が痛いというのでみてみると扁桃炎だったというのはよくあることです(放散痛)。 耳たぶ全体が赤く腫れているようなら耳介軟骨膜炎。 耳の入り口から耳たぶにかけて水疱が多くみられるときには耳帯状疱疹。 これは顔面神経麻痺やめまいを引き起こすハント症候群につながりますので要注意。 耳の周囲の痛みになると、耳の後ろは耳後部リンパ節炎が多く、耳の前が腫れているなら、耳下腺炎(おたふくかぜや反復性耳下腺炎)。 口を開けると痛みあけにくい場合は顎関節症。 耳の周囲がずきんと痛むときには、耳周囲の神経痛(大後頭神経、小後頭神経、大耳介神経)のこともあります。
耳が痛い=急性中耳炎ではありませんのでご注意を

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 耳漏 (みみだれ)
 最近の乳幼児には軟性耳垢といって、柔らかな黄色っぽい耳垢が増えています。 欧米では従来よりこれが大半でしたが、本邦も現在では、軟性耳垢の方が多くなっています。 若いお母さん方は、これをみて耳漏と勘違いされるケースも多いようですが、これは病気ではありません。 綿棒でとろうとすると、奥へ押し込む結果になりますので、耳の奥が見えないときには専門医でとってもらった方が無難でしょう。 毎日のように耳掃除をされている方が多いですが、外耳道の奥半分は骨の上にわずか0.1ミリの薄い皮膚がはっている骨部外耳道と呼ばれる部分で非常にデリケートです。 ここを綿棒(決して名称のように柔らかくはありません)のような堅いものでこすると、無数の傷ができます。 傷にはかさぶたができ、これがまたかゆみを誘いまた掃除(とても気持ちがいい)、そうして皮膚が損傷されるとさらっとした耳漏が出てきます(外耳道損傷)。 耳掃除はほどほどに。 続けていると、免疫力が落ちて、真菌性外耳炎(カビ)が生じることもあります。 これは痒みと痛みを伴い、難治性です。 慢性中耳炎で、鼓膜に穿孔がある場合、中耳炎を起こしても全く痛くありませんので、突然耳漏がでます。 慢性中耳炎の急性増悪です。 放置は難聴の進行につながりかねませんのですみやかな治療が必要です。 耳の入り口の湿疹(外耳湿疹)は非常に痒く、意識的あるいは乳幼児では無意識的に、かきむしっている例がよくあります。 乳児の場合は、手をガーゼの手袋で覆うような工夫も必要ですが、幼児以上では湿疹を早く治す必要があります。 急性中耳炎も乳幼児では痛みを訴えないことが多く、不機嫌や原因不明の熱発の後、突然耳漏が出ることもよくあります。

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     難聴 (音の聞こえが悪い)


 難聴を来す病気は多彩です。 しかし、大きく分けて二つ、突然起こったものか、徐々に進行して、いつ頃からおこったものか分からないものに分類されます。 もう一つの要素は耳の部位による分類です。耳たぶから鼓膜までの外耳に原因があるもの。 鼓膜から中耳腔に原因があるもの, それより奥、側頭骨という骨の中にある内耳に原因が求められるものです。 ここでは二つを加味してポピュラーな病気から、記述していきます。

 耳閉感の項でも記したように、耳掃除中に痛みもなく突然起こった難聴はまず耳垢栓塞でしょう。 同様に耳掃除中に痛みと出血を伴い、大きな音がして、しばらく痛みが続いたとしたら、外傷性鼓膜穿孔が想定されます。 これは耳にボールが当たったとか、殴られたとかの場合にも生じますがが、前者を直達性鼓膜損傷、後者を介達性鼓膜損傷といいます。 いずれも、中耳炎を起こさないように、留意しながら経過を見てみると、だいたい3〜4週間で穿孔は閉じていきます。 直達性損傷がもっとひどい場合は、鼓膜の振動を内耳に伝える三つの小さな骨が傷ついて(耳小骨損傷)、内耳にまで及び、内耳のリンパ液が漏出する外リンパ瘻を起こすこともあります。 ここまでけがをすると、めまいを起こし動けなくなり、難聴も高度で入院治療とともに手術が必要になります。耳掃除はやめましょう。もしやるとしても、入り口だけにとどめ、周囲に気を配って、他人がぶつかってこないような細心の注意が必要です。

 外耳道由来の難聴としては、これも耳掃除のしすぎが原因の外耳道炎があります。 炎症のために、外耳道の皮膚が腫れ上がり、狭くなりますので、音が鼓膜に届きにくくなるためです。 必ず痛みを伴いますので、しかも耳を触るだけで痛みが増強、枕に耳を当てられないほどにひどくなることもあります。
 頻度は少ないですが、ビービー弾などを耳に詰めている外耳道異物のこともあります。プラスティックや金属などは炎症を起こしにくいので、幼児が入れていてもわからないことあります。「どうも片方の耳の聞こえが悪そうだ」と思われたら、耳の中を一度見て下さい。豆などの植物性異物は炎症を起こしやすいので、鼻腔異物と同様、耳漏をみることもあります。ちなみに異物の誤嚥(気道に吸い込む)は乳幼児の死亡率の高位を占めていますのでくれぐれも、異物にはご注意ください。

 中耳の病変については、まず急性中耳炎、痛みがでる前でも耳閉感とともに、難聴が生じます。 もちろん耳痛をきたす代表的疾患です。
 乳幼児で難聴をきたす最大の原因は、滲出性中耳炎ですが、痛みもないし耳漏がでるわけでもないので、気づきにくい疾患です。乳幼児では、聞き返しが多い、返事をしない、TVの音を大きくするなどの兆候があれば、分かりますが、滲出液が漿液性(さらさらの液体)の時は、難聴の程度も軽いので、気づかれずに過ごすことも珍しくはありません。これは、私の専門領域ですので、病気の解説の項でいずれ、詳述したいと思います。

 内耳関連では、高齢の方で徐々に進行し、早口で言われると理解しにくくなったとしたら、老人性難聴。 大きな声でゆっくり、はっきり、話してもらうか、補聴器装用が必要でしょう。
 突然生じた高度の難聴は突発性難聴。 原則として入院治療が必要です。めまいのページで「めまいを伴う突発性難聴」(難病情報センター突発性難聴)を参考にしてください。 
 メニエール病も難聴を起こしますが同様に、めまいのページを参考にしてください。(難病情報センターメニエール病
 おたふくかぜの最中に突然高度の難聴をおこすのはムンプス難聴。おたふくかぜの合併症の中でも最も怖い疾患ですので、注意のこと、これを起こせばまず治りません。

  最近若者に多いのが急性音響外傷。ロックコンサートなど大音響のスピーカーの近くで鑑賞していて、外に出て、聞こえなくなっていることに気づいたら、これです、早期の治療が必要。 ちょっと旧い教科書にはウォークマン難聴と記載されている難聴もこの一種ですが、最近は i-pod を代表とするような便利な音響機器が多く出回っており、イアフォンで大音響を聞き続けた場合も、難聴が生じる可能性があります。 適度な音量・適度な時間での鑑賞をお勧めします。
 長年騒音下の職場で働いておられた方に,徐々に進行する難聴がいわゆる騒音性難聴。騒音職場では聴力検査が義務づけられていますので、指摘されたら、精密検査をして、要すれば騒音カットの耳栓の装着や、配置転換が必要な場合もあります。

  

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 耳がかゆい (耳掻痒感)

  外側から順に記すと、耳たぶに湿疹ができて、ついつい掻いてひどくなっていくのが耳介湿疹、乳幼児特にアトピー体質の乳児に多く、出血するほどまでにかきむしります。みればすぐ分かる病気ですので、まずはいじらせないように、ガーゼの手袋を装着させるか、耳介をガーゼなどで被覆する必要があります。幼児の場合は、早く治癒させないと、手袋などはさっさととってしまいますので、清拭や軟膏の塗布で早期に治すことが必要です。耳の入り口部(軟部外耳道)は耳介に続いていますので同様ですが、この部のみの場合は外耳道湿疹。かきむしって耳漏をみることもあります。
 その奥の骨部外耳道は、骨の上に薄い0.1ミリの皮膚がはっている非常にデリケートな部位ですので、ここを耳かきなどでさわると、無数の傷ができます。傷にはかさぶたがはり、これをはぐと実に気持ちがいいのでまたいじる。外耳道損傷を起こし、耳漏とともに痒みがひどくなり、毎日のようにさわらねば気が済まなくなる。特に、風呂上がりの耳掃除を習慣のようにしている方がいますが、これは耳鼻科医が最もやめてほしい行為の一つです。たとえて言えば風呂上がりの柔肌をたわしでこするようなものです。耳漏の項で記したような具合になっていきますので、再度強調しますが、耳掃除はほどほどに・・。
 花粉症アレルギー性鼻炎の場合も、耳の奥がかゆくなることがあります。アレルギーは上気道に起こりますので咽喉がかゆくなり、これが舌咽神経を介して、鼓室(鼓膜の奥の部屋)に痒みをもたらしますが、いくら掻いてもここには届きません。咽頭のアレルギーをおさめることが先決です。

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症状と病気、疾患の解説については、今後、日々随時、追加・訂正・改変を
行っていく所存です。手作りですので、いつでも変えていくことができます。

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